責任と自分をはかりにかけて

10月に「来年のPTA役員やってもらえませんか〜」という電話が我が家夫婦にかかってきた。相方は断り、私は一度は乗りかかったのだが、結局諸事情考え合わせてお断りしていた。その後、役員選びが難航し、例年ならとっくに新役員が決まっている今ごろになっても、会長の席だけが埋まらず、現役員や選出の委員さんたちが困り果てているという話を聞いた。このままだと委員を一度もやったことのない人の中からくじ引きで選ぶことになるそうだ。「くじ引き」はこれまでなかった事態らしく、周り(おもに役員経験者たち)が「くじ引きは避けたい」と、再度の人選に走り回っているらしい。驚いたことに、一度断った相方に、意外な人物から「会長をやってもらえないか」というメールが来た。相方はすでに地域活動を色々やっているし、仕事のこともあり物理的に無理なので、お断りのメールを返したのだが、そのメールを横から読んでいて、思った。
「くじ引きで地域のことを何も知らない人がなるよりも、地域活動を横目で見て知っている私がなる方が、まだましなんじゃないだろうか。」と。
そして数日間悩んだ。委員をしている友人にも相談してみた。相方と色々話し合った。主治医にも相談してみた。そして出した答えは、「今の私には会長の責任を一年間まっとうするのは難しいだろう」というもの。ひきうけるのは簡単だが、一度引き受けたら何が何でも一年間責任を背負って走り続けなければならない。やっと気持ちの波がおさまったばかりの私には、まだ荷物が重すぎるのだ。これが今の現実。結果としての結論は後ろ向きなものではあったが、悩んだ数日間は無駄ではなかった、と思う。