7月30日 ドイツへ移動/ウルム泊

Jreiko2009-08-14

いよいよスイスに別れを告げてドイツへ向かう。途中までは氷河急行と同じルートでクールへ。クールという駅名、氷河急行でドイツ語・イタリア語・フランス語(順不同)の3カ国語でアナウンスしていたのを聞くと、「クー(ル)」、「カー」、「コラー」とバリエーションに富んでいた。「コラー」には他の乗客(日本人ではない)もウケていた。
実はこの日の乗り換えをプリントアウトした紙、詳細が書いてなかったのだ。2回乗り換えることになっていて、そのうちの1つはクールなのだが、そこでどの列車に乗り換えるか、また次はどの駅でどの列車に乗り換えるか、詳細をプリントアウトするのを忘れている。サンモリッツからクールはレーティッシュ鉄道なので、車掌さんに聞いてもクールでの乗り換えしかわからない。とりあえず方角の合っているスイス鉄道の列車に乗り込み、車掌さんに聞いてみると、「あなたは間違った列車に乗っている。次の駅で降りて、次の列車に乗れ。同じホームに来るから。(直訳)」と言われた。1つ余分な乗り換えが増えてしまった。でも正しい列車が分かったのでよしとしよう。(一緒の祖父母は不安だったかもしれない。)
クール(の次の駅)で乗り換えてしばらく行くと、ハイジの村、マイエンフェルトがある。ヨハンナ・スピリがこの村でハイジの着想を得たと言われている。(ちなみにガイドブックによるとアニメの「アルプスの少女ハイジ」のモデルはその隣村イエニンスの風景。)下車できればよかったのだが、そこまで気まま旅ではないので、車窓からながめる。山の斜面にぽつんぽつんとはりつくように石屋根の山小屋が建っている。ふもとでは牛や羊が草を食べている。のんびりした風景。

しばらく行くと、右側遠くにライン川、さらに向こうにリヒテンシュタインのファドゥーツ城が見える。

リヒテンシュタインは、すぐ通り過ぎてしまう小さな国だった。このへんから段々と町並みがドイツっぽくなってくる。
乗換駅ザンクトマルグレッテンに着くと、待ち時間が40分ほどある。駅構内のMigro(スーパー)でサンドイッチとサラダを買い込み、駅の風景を見ながら(ベンチとテーブルがあった)、食べる。オーストリア国鉄の列車が行き来している。ここが国境駅らしい。カラフルな車両、気動車が編成の真ん中にある面白い列車などが止まっている。

ここでオーストリア国鉄のリンダウ行きに乗り込む。低床車なのが荷物の多い時にはありがたい。国境を過ぎドイツに突入。

リンダウ到着。駅構内で警官が入れ墨長髪のおっさんに職務質問をしていた。私達はさらにここからウルムまでドイツ国鉄に乗る。

ウルムでの宿 "Hotel Loewen"(oeはウムラウトo)は、街の中心からちょっと離れたWilblingen地区にあるので、タクシーに乗り込む。(その前に駅構内のATMでユーロをおろしておいた。)booking.comで急遽予約したこのホテル、改築したばかりのようでピカピカに新しい。キーはタッチセンサー式。4人宿泊のファミリールームは、廊下に面したドアをあけるとその奥に2つのダブルの部屋のドアが向かい合っている構造。外側ドアは両方の部屋のキーで開けられる。一つ一つの部屋も充分に広く、なんといっても明るい。1階なので中庭に出ることもできる。この宿は当たりだった。
夕方までまだ間があるので、バスでウルムの街観光へ。大聖堂が圧巻。

塔にのぼれるというので、768段の階段を行ってみることにする。「太郎坊さんかて700段ちょっとやから、相当のもんやね」と言いつつ。階段はとても狭い螺旋階段。子ども達は「ポケモン映画の『ディアルガパルキアダークライに出てきたのとそっくり!』と喜んで昇っていく。おいおい高いところが恐いと言っていたのはどうなったの?途中3回休憩箇所があったが、普段太郎坊さんで鍛えているはずのお義母さんは2回目の休憩箇所でギブアップ。私達はさらに昇る。3回目の休憩箇所(屋根の上)で私と相方はギブアップ、子ども達はまだ塔の上まで昇るという。お義父さんがついていく。子ども達は、途中何度も引き返しては「おじいちゃん大丈夫か?」と声をかけながら、一番上までのぼったらしい。わたしはここで充分。

上からの景色。
それにしてもこんなに高い建物を昔に建てたというのはすごいことだと思う。降りるのも狭い螺旋階段で目が回りそうだった。なんとか降りてきて、こんどは大聖堂の中へ。


ステンドグラスの写真を撮り、ひととおりまわると、子ども達が「ろうそくをつけるから1ユーロ貸して」という。私も参加して、ろうそくをつける。子どもが「イエスキリストってどうして死んだの?」と聞く。「世の中の人の罪をぜんぶ背負って、なくなったんだよ」と答えると、「やさしい人やね。なのにころされてしまったんやね。」と言う。ろうそくをつけて、メッセージボードのメモ用紙に「感謝」「ありがとう」と書いて貼り付けて、大聖堂を後にする。
夕食は、「SUSHI」の看板が目についたノルトゼー(ドイツのシーフードファーストフードチェーン)で。イートインコーナーが広くて、ビールも飲めるようになっていて、わりと清潔だった。

祖父母と子どもは寿司折、私はシーフードサラダ、相方はタラのフライ。ビールやコーラもあったので結構おなかいっぱいになる。
この日もAUDI CUPの生中継があり、私だけ熱心に観戦。マンチェスターユナイテッドVSバイエルンミュンヘン。0-0でPK戦。向こうが決めるとこちらも決め、向こうが止めるとこちらも止める白熱の展開で、都合9回ずつ蹴って7-6でバイエルンミュンヘンの勝ち。オリバー・カーンもうれしそう(?!)。