7月28日 氷河急行でサンモリッツまで/サンモリッツ泊



朝からマッターホルンが雲に隠れて見えない。今日は氷河急行に乗り、8時間かけてサンモリッツまでパノラマ列車の旅を楽しむ日。日本で座席予約はしてあるが、食事の予約はしていないので、駅前のCOOPで昼食用の食料を買い込む。氷河急行は10:13発。10:00発の氷河急行もあり、駅は各国の団体客でにぎわっている。買い出し部隊を駅で待っている間にすっかり体が冷えてしまって困ったが、とりあえず出発。

氷河急行内では席に備え付けのイヤホンで見所の解説があり、日本語バージョンもある。解説箇所の数は74カ所。その場所にくるとチャイムで教えてくれる。子ども達はテーブルがあるので計算ドリル…と思いきや、ノートが1冊足りない。どうもツェルマットのホテルに忘れてきたようだ。がーん。テーブルはデュエルの台に早変わり。せっかく宿題持ってきたのに、意味ないじゃん…。

見所がどんどんやってくるので、子ども達も結構熱心にイヤホンの解説を聞いている。山あいの平地でゴルフをしている人達がいたり、キャンプサイトがあったり、遠くに氷河が見えたり、ハイキングやサイクリングの人達に手を振ったり、もっと行くとラインのグランドキャニオンと呼ばれる峡谷があったりと、景色はちっとも単調にならない。




最近氷河急行は全編成パノラマ車両になったらしく、食堂車は連結されず、かわりに座席まで温かい食事を運んでくれる。すぐ隣がサービス車なので、皿を持った給仕の人が入れ替わり立ち替わり通り過ぎていく。おいしそうだったが、食事付きにすると40CHFほども高くなるし、揺れる車内での食事は(特に子連れでは)気を遣うし、コース開始から食後のコーヒーまで優に2時間はかかっていたと思うので、その間の景色も堪能できた「持ち込みランチ」が正解だったと思う。ちょっとビンボくさかったけどね。

イヤホン解説はスイスの交通の歴史などもまじえてずっと観光案内をしてくれる。ありがたい。考えられないほど昔から、人間はアルプスを超えて行き来していたという。そしてスイスの厳しい自然の中で村を作り、生活してきたのだ。今でもアルプス越えの要所になっている街があり、新しいトンネル工事も進んでいる。スイスは観光と交通の国なのだと思う。
さて、終盤の見所のひとつ、ランドヴァッサー橋。カメラを構えてスタンバイ。お義母さんが「なんや赤いのんが見えるえ」と言う。列車が近づいてみてびっくり!

工事中で赤い囲いがしてあるのだ…!思わず「やられた…」と一言。脱力。まぁ冬は工事が出来ないから夏が工事のかき入れ時なんだけど…。
脱力しながらも、サンモリッツ到着。急行といいつつ、単線区間が多いせいか対向列車の待ち合わせが多くて、結局8時間以上かかってしまうのだった。駅からは(ホテルの車がないか探したけど居ないので)またタクシー。今度は1台でOK。サンモリッツ湖沿いにぐるっと半周してBad地区のホテル "Hotel Sonne"へ。
予約の時に気にはなっていたのだが、ホテルの方ではどうも子どもの数を一人と思っていたらしく、フロントの人が頭を抱えている。2室で、2室ともに何とかエキストラベッドを入れてくれることになった。つまり、寝る時に子どもを一人祖父母の部屋へ送り込むことに。そして、3階までスーツケースを持って階段をあがらなければいけないらしい。ううう。

夕食はホテルのレストランで。ここはガイドブックにイタリアンレストランとして載っていたほどで、子どもの頼んだピザも、大人の頼んだパスタも(私の頼んだカプレーゼも)とてもおいしかった(量はやっぱり多いのだが)。
子ども達は部屋の浴室のタイルの花柄がこわいと言って、シャワーするのにもキャーキャー大騒ぎ。