台所育児後編・豆腐の手の上切り

ともすると、今を生きている子供達は、「自分はすばらしい」「自分は価値がある」という自尊感情を充分に味わわないまま、学校に上がり、成長していきがちだという。(先の坂本廣子さんの講演会より)

坂本さん曰く、そういう自尊感情の薄い青年達が、いざ社会へ出るときに、「わたしなんかにできる仕事なんて、あるんだろうか」「お父さんがリストラされるような社会で、僕が就職できるわけがないだろう」というような、自信のなさにつながり、NEET達を生み出しているのではないか、と。
だから、NEET解消への施策は、必ずしも「職業訓練」だけではない。(わたしも、職業訓練の機会を増やせば一応 "T = Training" の数に入れられるからNEETの数が減る、っていう数合わせに過ぎないとおもっている。)
兵庫県など一部の自治体から全国へ広まりつつある、中学生の「とらいやる・ウィーク」も、一助にはなるだろうが、もっと手っ取り早くてコストのかからない方法がある、と坂本さん。それは何かというと...
「豆腐の手の上切り」
これほど自尊感情を体験させるのに良い実習はないという。(^^)
ただし、年齢は2歳を過ぎて言葉でのコミュニケーションが出来るようになったらなるべく早いほうがいい。できれば6歳まで。
ということで我が家の5歳にも遅ればせながら実験し...いや、体験させました。
手の平サイズにあらかじめ切ったおとうふと、子供用の包丁(こんなやつ)を用意。ちなみにうちはセラミックのペティナイフを通販で買いました。→堺一文字光秀
手の平をピーンと伸ばして、まずは手刀でシャドー練習。「ゆっくりまっすぐ包丁をおろして、手の平に当たったかな、とおもったら、真上にゆっくりもちあげて」「ぜったいに、引いたらあかんで。血が出るよ。」
説明がおわったら、手の平におとうふを「ハイ」と渡して「じゃあやってみて」。手を添えたりなんかしない。ものすごい集中力、真剣さでコドモは豆腐を切って、振り返って、ニッコリ。やったぁ。
ちょっとは体験になったかな?