台所育児前編・おだしをとりましょう

先週、坂本廣子さんの講演会「料理が教えるもの 〜今、子どもに大切なこと〜」に行ってきた。坂本さんは、NHK教育の「ひとりでできるもん」スタート時の指導をしたことで有名。
講演会は機会があれば是非ライブで聴いてください!特に小さいお子さんのお母さんお父さんや、大学生のみなさんにオススメです。
ということで、おもいっきり影響を受けて帰ったわたしは、さっそく実践にとりかかった。(ちなみに代表著書の「坂本廣子の台所育児―一歳から包丁を」はコドモが1歳のときに購入し、彼ら用のマイ包丁もすでにあるのだが、最近すっかりさぼっていたのだ。)
まずは、「子供に『本物のおだし』をとってもらいましょう」。いつもは安売りの端コンブを鍋に水から投げ入れ、沸騰したら取り出して、あらかじめだしパックに入れてあるかつおぶしを投げ込み、また沸騰したらパックを取り出す。細やかさとは無縁。この日は「北海道産昆布(いただき物)」を出してきて大きめに切り取り、「これがほんまのコンブやで」というところからはじめた。「コンブがのびて、泡がいっぱい出てきたら取り出すんやで、ぐらぐらたいたら、あかんで。よう見ててや」「もういい?」「もうちょっとかな〜」「わ〜大きく伸びたなー」「ほな取り出して」「次はかつおぶし、お皿からばさっと全部入れて」「ぐらぐらわきはじめたら、火をとめてください」「全部沈むまで待ってな。沈んだら教えて。」「沈んだー」「ほな、この紙をざるに敷いて、ボウルを下において、こすねんで。」「こする?」「こすると違って、『こす』っていうねん。熱いし重いから、きょうはおかあちゃんがやるわ。みといて。」「わー、きんいろやー」「味みてみて」「ちょっと塩がほしいなぁ」「そら、塩気いれてへんもん。これがおだしの味やで」
こういう体験が、細やかな気のつけ方や、おいしいものを作れるという自信を育てるという。
その日の夕食のおかずは出来合いの煮豚だったが、メインは確実に「まいたけとねぎのおみそしる」だった。さすがにおいしかった。