SOHOという呪縛からの解放

今から14年前の1996年、「インターネットでわかったことできたこと」という本が企画され、執筆に参加した。その中で、当時DECのSEだった私は、「将来インターネットを使って在宅勤務をやってみたい」と述べた。その後、SOHOがちょっとしたブームになり、私は会社を辞めて双子を出産した後、とりあえず自宅に専用線を引いてドメインを取ってWebサーバーをたてた。
Webコンテンツ執筆の仕事を経験したり、自分の力不足を痛感したり。それから、在宅スタッフを登用している会社E(仮名)に登録して色々な小さい仕事を経験した。
関学総政の契約職員をしていた4年間は、E(仮名)の仕事はしていなかったが、スタッフ登録の更新は続けていた。
契約の4年が終了して、無職に戻った私は、またE(仮名)からの仕事を再開する。詳しくは書けないが、ひらたく言うと「メールを書く仕事」だ。「Webページをひたすらキャプチャする仕事」もあった。末端スタッフの報酬は「内職程度」でしかない。*1それでいて、背景を調べたり、状況の確認待ちに時間を費やしたりしているうちに、いつの間にか夕方遅くまでPCに向かうことになり、家事に影響が出てしまう。半年後、長田先生に拾ってもらってからも、私はE(仮名)の仕事を続けた。相方には何度も、「もうその仕事やめたら?」と言われた。
私は、過去の自分の言葉「インターネットを使って在宅勤務」に縛られていたのだ。
昨年12月、ふと思った。「私は、もう充分『インターネットで在宅勤務』を経験した。時代は変わった。もうE(仮名)の仕事はやめよう。」と。


そして、あと実働2日で、E(仮名)の仕事から卒業することになった。たくさんの経験をさせてくれたE(仮名)には、感謝の気持ちで一杯だ。一度も顔を合わせたこともない私に*2仕事を任せて下さった社員さん達、一緒に「戦って」きた戦友のようなスタッフ仲間の皆さん、本当にありがとうございました。

*1:リーダーになると少しアップする。

*2:10年近く前に一人の社員さんとは顔合わせをしたが、その社員さんはもういない。