エコナの特保、取り消す必要あるの?

花王エコナクッキングオイルに、発ガン性が疑われる脂肪酸が高濃度で含まれていることがわかり、販売が自粛されている。それを受けて、一部消費者団体などが、お役所に、エコナ特定保健用食品認定取り消しを求めているという。
特定保健用食品というのは、そもそも、「特定の(=限定的な範囲での)健康効果が認められる」と認定された食品だ。漠然と健康にいいことや安全性を認定されているわけではない。しかし、世の中ではずいぶん誤解されていると思う。ヤクルトの売り子さんに、製品が特保なんですよと言われて「何についての特保ですか?(何について効果があると認められたんですか)」と聞いたら、「その質問、されたの初めてです」と驚かれたことがある。
エコナの場合は、「体に脂肪が付きにくい」という「特定の効果」が認定されているだけで、その他の部分の安全性については何ら担保されているものではない。確かに今の時点での認識では、消費者は誤解するかもしれないが、それは、エコナの特保取り消しではなく、消費者が特定保健用食品についてもっと正しい認識を持つという方向で、解決していくべきものではないかと思う。