思い残しと育て直し

香川大の岩月謙司教授が逮捕された。→新聞記事
乳幼児期に養育者から充分な愛情・養育を受けていない人は、大人になって恋愛がうまくいかなかったり、「生きづらさ」を感じるという、「思い残し症候群」を著書で提唱して、ベストセラーになっている。→ 思い残し症候群―親の夫婦問題が女性の恋愛をくるわせる (NHKブックス)
この人は「自分の子供の愛し方がわからない母親」への本も出していて、これは私も買ってみた。→「子どもを愛する力」をつける心のレッスン
残念ながら、この本だけでは、わたしは、自分自身の親への逆恨みが強まるばかりで「ではわたしはどうすればいいのか」までは、わたしは得ることが出来なかった。
また、この先生の「思い残し症候群」の心療治療風景はテレビのドキュメンタリーでも紹介され、賛否両論をまきおこしていた。→ http://www.yomiuri.co.jp/komachi/reader/200210/2002102300031.htm
わたしも、そんなのテレビで紹介して大丈夫かよ〜〜と思った記憶がある。今回被害者となった人も、テレビを見て岩月教授のところへ行ったという。
恋愛のほうに論点がシフトしていたのも、まずかったのではないか。今後、「育て直し」理論自体が白眼視されなければよいのだが。

育て直しという点では、わたしは次の本のほうをおすすめしたい。
“今”からはじめる「育て直し」―問われる乳幼児体験
ココにも載せました。→ http://myshop.esbooks.yahoo.co.jp/myshop/jreiko
乳幼児期の(または学童期の)問題行動や大人し過ぎるなど「気になる子」に、いかに接していくことで、思春期にわたる健全な心の成長を促すことができるかが、具体的な保育現場の保育者と子供と援助者(著者)とのやりとりをまじえて報告している。
「くすぐり」「ぎゅっと抱っこ」「目を見て話す」「気持ちを代弁する」...わたしは自分のコドモに実践することで、コドモ自身はもちろん、わたしの気持ちも少しは落ち着いたようにおもう。