Out of sight, out of mind

大学職員をやめて1ヶ月。
去りがたくて、聴講だの聖歌隊だのと、そこに居る理由を作っては行っているのだけど。
去る者は日々に疎し。Out of sight, out of mind.
毎日行っているわけではない、というだけでも、段々居場所は薄くなっていく。


教授に書類の判をもらいに行ったらまだ来ていなかったので、待っている間に、まだ1冊半残っていた業務記録ファイルを整理することにした。丁度、マルチメディア室にIさんが来てたので、わたしもファイルをそっちへ持ち込んで、音の聴こえる範囲で作業。

着任して日の浅い頃に手探りで作った資料、いろんな行事や業務の記録。クリアファイルにとってあったものを、バンバン捨てていく。学部長の名スピーチの原稿や、前学部長の葬儀の式次第などは、さすがに捨てられない。そのほかのものは、どんどん捨てる。
シンセピアノの音色を聴きながら、クリアファイルのページに貼ったラベルを爪でカリカリやってるうちに、「ああ、もうわたしはこの場所には居てはいけないのだ」と感じられてきて、涙がにじんできた。自分が居座りたいがために、色々理由を作っているけど、ただのわがままで、みっともなくて、周りを困惑させてるんじゃないか、去るときはキッパリ去らなきゃいけないんじゃないか、って。


そんなわけで、1ヶ月遅れではじめて感傷的になったのだった。明日は「歓送迎会」でいよいよ追い出されてしまうから、それも関係しているのかもしれない。

でも、やっぱり、もうちょっとだけ、わがままを言わせてもらうことにしよう。マルチメディア室の利用願を出すことにした。図書館ももっと使わせてもらうことにする。できるかどうかわからないけど、やりたいこと、色々やってみる。