大いなるマンネリ

この時期の「牧師 兼 キリスト教主義学校の教師」は、猛烈なスケジュールをこなしているのを、父を見て知っている。(引退してさえもひっぱり出される。)たいがい体調を崩すことになる。それで、牧師の家族は意外とクリスマスをココロの底から好きじゃなかったりする。どこかアンビバレントな部分があるのだ。

それでも、クリスマスはやっぱりワクワクする。昨日の礼拝なんて、進行も曲もわかりきっていて、新しいことが起きるわけでもないのに。(もう何十年まえの開始時から大枠はまったく変わっていないらしい。)
学生のときに参加していたメサイヤコンサートも、40年間毎年同じ曲をやるという「大いなるマンネリ」だった。もちろん、ソリストが変わったり、オケがついたり、場所が変わったり、色々あるが、芯の部分は変わっていなかった。
でも案外、それがいいのかもしれない。
数日前、実家に行った時には、父の机の「次の説教のネタ」コーナーに「もう一人の博士」(ヴァン・ダイク原作)のネタカードを見つけた。もう何回も繰り返し聞いたお話。でも、聞くとホッとしたりするのだ。
『クリスマスって、何年も何十年も変わらないのが、実はいいのかもしれないな』とおもった。だって、二千年ものあいだ、毎年お祝いしているのだから。そして、神と人との約束は、地上で何があっても、かわることなく、毎年、更新されているのだから。