メディア・リテラシー

まがりなりにも「メディア情報」と名のついた職場に居るからには、「メディア・リテラシー」「情報リテラシー」や、その教育などという分野にも(短期的な?)興味がある。
今日、母校の内田樹センセイのblogに興味深い記事があった。

メディア・リテラシーとは日本語で言えば「情報評価能力」ということだと思います(たぶん。私の理解ではそうです)。「情報評価能力」なら、メディアが報じる情報の真偽や信頼性について適切な判断ができる力、というふうにふつうは思いますね。でも、私はそれはちょっと違うんじゃないかと思うんです。たいせつなメディア・リテラシーは「外から入ってくる情報」に対する適切な評価ができるかどうかじゃなくて、むしろ「自分がいま発信しつつある情報」に対して適切な評価が下せるかどうかではないでしょうか?自分が伝えつつある情報の信頼性について、重要性について、適所性について、きちんと評価が下せるかどうか。自分が伝える情報は真実か?それは伝えるだけの価値のあることか?それはいつどのような文脈の中で差し出されることで聴き手にとってもっとも有用なものになるか?そういう問いをつねに自分自身に差し向けられること、それが情報評価能力ということではないかと私には思われます。

そうそう。(全文を参照されることをおすすめします)
1年生のあいだは、「メディアリテラシー」といえば、「受け手としていかに情報を見分けるか」でいい。しかし、3年生の1月ごろには、メディア情報の学生のうちの1割くらいが、「シュウカツ」で「マスコミ」へのアプローチを開始する。(もちろん他の業界に行く人たちにも大切なことだが)それまでに、「発信元としていかに情報を適切に受け手へと渡すか」という視点を養わねばならないだろう。
メディア情報のスタート時の仕掛け人であった先生のスピーチに、印象深い一言があった。

あなたがたが生きて何らかの情報を発信するとき、使う手段のすべてが「メディア」なのです。あなたがたの服装、ヘアスタイル、イヤリングに至るまで、すべて「メディア」であります。

ああ、花粉症だからといってノーメイクでふらふらしてるバヤイじゃなかったかも...。