ノロウイルス

ここ数日のニュースではなんだかO-157MRSA並みの大々的な扱いを受けているように見える気がする。
2003年以前はSRSV(小型球形ウイルス)またはノーウォークウイルスと呼ばれていたもので、ロタウイルスと並んで冬場のよくある乳幼児の流行性胃腸炎の原因ウイルスとして、ありふれたものなんだけどなぁ。カキにあたるのはこのウイルスのせいだし。
確かに、食品衛生法上の「食中毒」としての届け出件数は増えているのかもしれない。

Q3 ノロウイルスによる食中毒は、日本でどのくらい発生していますか?  厚生労働省では平成9年からノロウイルスによる食中毒については、小型球形ウイルス食中毒として集計してきました。  平成14年の食中毒発生状況によると、小型球形ウイルスによる食中毒は、事件数では、総事件数1850件のうち268件(14.5%)、患者数では総患者数27,679名のうち7,961名(28.8%)となっています。  病因物質別にみると、サルモネラ属菌(465件)、カンピロバクター・ジェジュニ/コリ(447件)に次いで発生件数が多く、患者数では第1位となっています。  過去5年間の発生状況は次のとおりです。   平成10年 平成11年 平成12年 平成13年 平成14年 事件数(件) 123 116 245 269 268 患者数(名) 5,213 5,217 8,080 7,358 7,961  なお、最近の学会等の動向を踏まえ、平成15年8月29日に食品衛生法施行規則を改正し、今後はノロウイルス食中毒として統一し、集計することとしたところです。

しかし、乳幼児をもつ親同士のコミュニティ(MLとか)では、以前から「冬場の乳幼児の嘔吐下痢症」として名高く(?!)、小児科の壁には必ず「流行性胃腸炎がはやっています」と、対処方法や家族が気をつけることなども貼ってあるのだ。
もちろん、ありふれているからといって、軽視できるものではなく、乳幼児やお年寄りの場合は脱水などで生命の危険もある。たとえば、カキにあたったとしても、大人だと自分で始末をするので、あんまり家族に蔓延することはないが、コドモ(乳幼児)がどこかでうつってきたとすると、おむつかえや、手や口や体をふいたタオルをさわったとか、そういうので看病をしている大人にもうつるのだ。くっついて生活しているフタゴだとまず間違いなく相方にもうつってしまう。
結局、今回は、施設内でのケアが不充分だったということだろうか。